2017年 久我山の家

自室のオフィス化に伴い、既存本棚を拡充することになった。 そこで、2x8材と18mm厚のシナランバーコアを用いたローコストの本棚を考えた。 パートナー間の綿密な打合せから、既存の箪笥や家電を組込んだ、作業台としても使用可能な棚が生まれた。 設置場所は賃貸住宅の一室であったため、賃貸解約時の現状回復義務を考慮すると壁への固定が困難であったが、 左右の揺れに対しては棚を壁一面のフルワイドとすることで対応し、 前後の揺れに対しては方立をセットバックさせることによって棚全体を壁面にもたれ掛ける形として対応した。 仕上げには亜麻仁油を使用し、自分たちで塗装から組み立てまでを行った。 日常の使用に耐えつつも使い込むほどに味が出る仕上げとなっている。 簡易・ローコストな棚ではあるが、各人がこの棚を使いこなし、愛着をもって使い続けてくれると嬉しい。


設計 / 下田直彦 + 正木知子 / カナバカリズ

施工 / 下田直彦 + 正木知子 / カナバカリズ

工事期間 / 2日

総工費 / ¥45,000-